近年、シニアの人口増加に伴い、シニア市場に注目が集まっています。 実際、シニア向け市場は100兆円を越えており、多くの企業がシニア市場への参入を検討しています。スマホを情報源の一つとして使いこなすシニアが増えた今、Web広告でシニア市場にアプローチを試みることは大きな意味を持っています。

しかし、シニアにアプローチをする際には嗜好だけでなく、心理的、身体機能などに配慮したWebデザインが必要です。この記事ではシニアの特徴を踏まえた上で実際に購入へと導くWebデザインを解説します。

シニア向けWebデザインとは?メリットや実例を紹介のもくじ

シニア向けWebコンテンツが重要となる背景

シニア層に向けたマーケティング戦略を立案・実行するうえで、 Webサイト・サービスの活用は不可欠な要素となりつつあります。

シニア層のインターネット利用率

まずは令和4年の総務省の統計を見てみましょう。

参照:令和4年通信利用動向調査の結果

60代以上のインターネットの利用率は90%近くへと増加しています。また、ネットを利用する機器は、60歳代ではスマートフォンが73%、パソコンは51%以上となり、日常的にネットを使用する環境にあることがうかがえるでしょう。

そのため、インターネット広告はシニア向けマーケティングにおいても非常に有効です。
ただ、シニア特有の状況があるため、シニア向けに工夫されたWebデザインが大切といえます。

シニアの身体的、心理的な特徴を踏まえたWebデザインとは、具体的にどのようなものなのか次項から詳しく説明します。

シニア向けWebデザインの悪い例とは?

シニア向けのWebデザインといっても、何から手を付ければよいのでしょうか。 本項ではまず、シニア向けになっていないWebデザインの例を紹介していきます。

ボタンや文字が見づらい

シニアは若者よりも視力が低いため、小さいボタンや細かな文字列は「見づらい」「読みづらい」 と感じてしまいます。

また、コントラストの弱い配色はボタンを見つけにくいケースもあります。

ページレイアウトが複雑

Webサイト全体のレイアウトがシニアにとって見やすいことを心がけましょう。 商品購入までの導線が複雑で分かりにくい、お問い合わせ欄が見つけづらいなど、 全体のレイアウトを複雑にしてしまうのはサイトからの離脱に繋がります。

「分かりやすさ」よりもデザイン性を重視

若者向けのWebサイトやWebサービスではスタイリッシュなデザイン性がウケますが、シニアにとって重要なのは 「分かりやすい」ことです。そのため、分かりやすさよりもデザインに比重を置いた設計はシニア向きではないといえます。

このように、シニア向けのWebサービスのデザインは若年層と同じように捉えるべきではありません。閲覧する、使用するのが「シニア」であるという前提を忘れないことが重要です。

シニア向けのWebデザインを意識するメリット3選

出典:Freepik シニアに向けたWebデザインをすることは重要(写真はイメージ)

本項では、シニア向けWebデザインを意識することで得られるメリットを紹介します。

サービスへの信頼度向上

高齢者と商品・サービスを結びつけるサイトやアプリは、いわばユーザーと企業を繋ぐ窓口のようなものです。シニアが使いやすい仕様に設計されていることで、シニアユーザーはストレスなくサービスを利用できます。

良質なユーザー体験を提供することで、自社サービスに対するシニアユーザーの信頼を勝ち得るきっかけに繋がります。

シニアとのコミュニケーションが効率化する

介護をはじめ、特定の業界においてはユーザーであるシニアとサービス提供側とのコミュニケーションは大変重要です。

商品・サービスの詳細や料金、お問い合わせ窓口といった情報がデザインによって「分かりやすく」示されていれば、 シニアユーザーとのコミュニケーションが活性化します。

顧客層の深掘りに繋がる

Webデザインにおいて、シニアの使いやすさを意識することにより、顧客層の深掘りにも繋がります。

例えば、従来のサイトデザインを「使いづらいな」と感じ、離脱してしまったユーザーも、再訪した際に使いやすく改善されていれば 新たな顧客として定着させることも可能です。

Webデザインをシニア向けに刷新することで、使いやすさ以外にシニアの信頼感や新規顧客を得るといったメリットが期待できます。

このように、シニア向けのWebデザインを意識することで、メリットを得ることが可能です。 特にシニア向けの商品・サービスを提供している企業であれば、Webデザインの見直しは自社サービスの価値を高める一つの手段といえます。

シニア向けWebデザインの実例を紹介

出典:Freepik シニア向けWebデザインにも多くの成功例がある(写真はイメージ)

本項では、シニア向けWebデザインの実例をポイントと共に解説します。

シニアの情報処理の能力・言葉の認知度について

前提として、高齢者は一度に多くの情報を処理する能力が衰えてきます。逆に言うと、ゆっくりとサイトを読み込み、理解を深める傾向にあります。

対応策としては、以下のとおりです。

 

  1. フォントは大きく・行間広め
  2. アルファベット・片仮名は使わない
  3. アイコンにはテキストを

実例 リオネット補聴器(リオン株式会社)

補聴器は、商品の選び方や取り扱い方などの詳しい説明が必要な商品です。情報が多くなってしまうサイトですが、すっきりと見せる工夫や、必要とする情報に簡単に辿り着けるデザインが採用されています。特に、アイコンにイラストと簡潔な説明が書かれている点は、ユーザーを上手に誘導する見やすい作りとなっています。

参照:リオネット補聴器

このように、シニアに見やすいデザインを工夫することで、目的別に検索しやすく、しっかりと読み込んだ上で安心して商品購入へと促すことができます。

シニア向けWebデザインとは?メリットや実例を紹介のまとめ

本記事ではシニア向けのWebデザインを構築する上で、配慮すべきポイントを実例と共に紹介しました。シニア市場は非常に大きなマーケットだからこそ、ターゲットとなるシニアに十分配慮した、見やすく操作しやすいサイトや広告で効果的に訴求しましょう。理解はしていても、具体的にどのような工夫が必要なのか、わからないという場合もあるかと思います。その場合には、シニアマーケティングにおいて多数の実績を誇る弊社に是非ご相談ください。

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