シニア向けSNSとは?特徴と重要性
シニア向けSNSとは、高齢者向けのUIデザインが施されたSNSであり、高齢者が安心安全にコミュニケーションを図れる場所です。
本項では、そんなシニア向けSNSの定義や重要性について解説します。
シニア向けSNSの定義と特徴とは
シニア向けSNSの特徴を、以下の4つのポイントから見ていきましょう。
安全性・信頼性
高齢者はSNSにおいて安全性と信頼性を大切にしています。
シニア向けSNSには専門スタッフが24時間SNS上を見守っているプラットフォームもあるため、誹謗中傷や詐欺の疑いがある書き込みが投稿される心配もありません。 そのため、セキュリティ面などがしっかりしているSNSはシニア利用率が高い傾向にあるといえるでしょう。
新たなコミュニティの発見
コミュニケーションの場所を求めているシニア層は非常に多く、そういった交流を欲している高齢者はSNSを利用します。
閲覧のみでなく投稿やメッセージのやり取りを行い、交流を広げたうえで認知症のリスクも軽減させたいといった願望も表れているのではないでしょうか。 シニア向けSNSの利用者は60~80代の層が多く、友人を作る場所に適しています。 自分と趣味が合う友達を新たに見つけ、生きがいを得たいという高齢者の利用が多く見られます。
視認性の高さ
シニア向けSNSのデザインは、高齢者でもわかりやすいよう視認性の高さを意識して制作されています。
InstagramやFacebookなどは登録する際に求められる情報量が多く、始める前段階で苦手意識を感じてしまうシニア層が多いのに対し、シニア層に特化したSNSは登録方もわかりやすく、サイトデザインもシンプルです。
充実のサポート体制
前述の通り、24時間365日にわたってスタッフが常駐しているためSNS上で何かしらの被害にあうリスクが少なく、サポート体制も充実しているのがシニア特化型SNSの特徴です。
また利用方法がわからないというユーザーに向けて動画が多数掲載されており、ユーザーは取扱説明書のように動画を視聴できるなど、アフターフォローも充実しています。
シニア向けSNSの重要性とは
本項では、シニア向けSNSの特徴について解説しました。 SNSを利用する高齢者は増加傾向にあります。 高齢化社会の急速化によるシニアマーケット需要は今後も広がりを見せ、さらにSNSを活用するシニア層は多くなっていくでしょう。 そのため、シニアビジネスへの参入を考えている事業者は、SNSやインターネットなど、Webの観点からもマーケティング戦略を練る必要があります。
シニア層の各SNS利用率とその実態
シニア層のSNS利用率は年々増加しています。
本項ではシニア世代の中でも特に人気のSNSプラットフォームや、利用実態について詳しく説明します。
シニアのLINE利用率は78%に上昇
2024年1月に実施したシニアのSNS利用率調査によると、関東の60~70代の男女においてLINEの利用率が78%と高水準を記録しました。
LINEは主に個人間でやり取りを行うため、友達や家族とのコミュニケーションの手段として使われていると予想できます。 年齢層を80代まで広げてみてもLINEを利用する高齢者は多く、シニア世代の中で特に人気なSNSプラットフォームと見ていいでしょう。
参考:モバイル社会研究所「60代男性のFacebook、女性のInstagramの利用率2割」
男性はFacebook、女性はInstagramの利用率が高い
LINEに続いて、高齢男性はFacebook、女性はInstagramの利用率が高い傾向です。
SNSを利用しているシニア層は外出頻度が多く、FacebookやInstagramを用いて外出先の風景や食事の写真などを思い出として残しておきたいというアクティブシニアの行動結果の表れとみることもできるでしょう。
参考:モバイル社会研究所「60代男性のFacebook、女性のInstagramの利用率2割」
本項ではシニアに人気のSNSプラットフォームや、利用実態について説明しました。
日々を活発に過ごしているシニアはSNSの利用にも前向きであり、今回の調査結果はシニア世代がデジタルデバイスに慣れてきたことを指し示しています。
参考:モバイル社会研究所「60代男性のFacebook、女性のInstagramの利用率2割 」
【調査結果】各SNSの利用に関するシニア層の実態とは
出典:Freepik 各SNS利用に関するシニア層のリアルな利用実態(※写真はイメージ)
本項では、弊社のシニア調査モニターの60代以上に向けて実施したアンケート調査の結果をもとに、各SNSに関するシニア層の実態について解説します。
Q.現在何らかのSNSを利用していますか?
利用している:72.5%
利用していない:27.5%
上記からシニア層の半数がSNSを利用しているという結果がわかりました。
Q.どのような目的でSNSを利用していますか?
1位:情報収集 56.8%
2位:友人たちとの交流 51.4%
3位:特に目的は無く、趣味で見ている 37.8%
上記から約7割のシニア層がSNSを利用し、その目的は情報収集や友人との交流のほか、趣味としてSNSを楽しんでいるという結果が判明しました。事業者の方はアンケート結果を参考にして、今後のシニア向けビジネスにお役立てください。
シニア向けSNSのメリットと活用方法
本項では、シニア向けSNSのメリットや活用方法を解説します。
シニア向けSNSの主なメリット
シニア向けSNSの主なメリットは、以下の3点にあります。
- 情報収集の利便性
- コミュニケーションの促進
- 社会的なつながりの維持・発展 など
シニア層は主に情報収集の面でSNSを活用しています。
ニュースや政治・経済等をはじめとした情報をリアルタイムで取得できるツールは、新時代を生きるアクティブシニアにマッチしているといえるでしょう。
また従来からの知人・友人や同年代との新たなコミュニケーション、また社会的なつながりを大切にするシニア層も、SNS利用率が高い傾向にあります。 シニア向けSNSは利便性の良さはもちろん、自身のコミュニティが広がる場として活用するメリットが多いでしょう。
シニア向けSNSの効果的な活用方法
これからシニア向けSNS戦略に参画する事業者の皆様は、以下のような活用を行えば効果を実感できるでしょう。
シニア向けSNSへの広告出稿
シニア向けのSNSへ広告出稿は有効的な活用法です。 広告出稿の際は自社のWebサイトや製品ページ、オウンドメディアなどへ誘導を行いましょう。効果的にシニアユーザーにアプローチができます。
企業アカウントの開設と情報発信
シニアは情報収集を目的としてSNSを利用していますので、企業としてSNSアカウントを運用するのも効果的です。 LINEをはじめ多くのSNSを通して情報発信を行い、ファン獲得を目指しましょう。
キャンペーンやオンラインイベントの開催
SNSを通じてお得なキャンペーンを開催すると、ファンの獲得や自社の認知につながるでしょう。
とある高齢者向け支援サービスを提供する企業は、高齢者とその家族に向けた情報発信の場として積極的にSNSを活用しているそうです。 自社サービスに紐づけたお得なクーポンプレゼントなどを定期的に開催して、利用者をはじめファンとなり得る見込み客にもアプローチを行っています。
シニア向けSNSは現代のシニア層にとって多くのメリットのあるプラットフォームです。企業としても活用していくことで、さまざまな施策の展開に役立ちます。
シニア向けSNS「らくらくコミュニティ」とは?
本項では、シニア層に特に人気が高いSNS「らくらくコミュニティ」を紹介します。
らくらくコミュニティの特徴
まずは、らくらくコミュニティの特徴についてみていきましょう。
ユーザー属性
らくらくコミュニティは国内最大級のシニア特化型SNSです。
会員数は290万人にのぼり、男性51%、女性49%とほぼ半分の男女比で成り立っています。なお年齢層は50代から80代までと広く、中心となる世代は70代のアクティブシニア層です。
安全性
スマホが苦手なシニア向けに電話でアクションをサポートする「あんしんフォロー」の提供や、運営スタッフによって24時間で投稿を見守るなど、フォロー体制も万全。
利用者は安心感をもってコミュニケーションに集中できます。
コミュニティ
らくらくコミュニティには趣味やテーマごとのコミュニティがあり、参加することで、共通の興味や趣味を持つ人と繋がることができます。
また俳句コンテストの実施や塗り絵のイベントなどオンラインでの催し事も盛んなので、シニア層同士のコミュニティの輪も大きく広がるでしょう。
シニア層に配慮されたデザイン
らくらくコミュニティのUIデザインは視認性の高いものとなっています。
記事の写真や文字サイズが大きく、視力の低下した高齢者でもわかりやすく見やすいデザインを心がけているため、不便を感じることが少ないでしょう。
らくらくコミュニティを活用することで、シニア層も活発な交流を行うことができます。また、シニア層向けの商材を提供している企業にとっても、らくらくコミュニティを通じた施策を行うことは有効といえるでしょう。 参考:らくらくコミュニティ
シニア向けSNSとは?各SNSの利用率や調査結果、活用方法も解説のまとめ
出典:Freepik シニア向けSNSの進化に注目し、今後の展望を見据えた戦略を立てよう(※写真はイメージ)
マーケティングの観点から見ると、シニア層をターゲットにした広告やプロモーションはそれぞれのニーズや興味に合わせたコンテンツを提供することが最も効果的だと言えます。
シンプルで親しみやすい表現を用いた広告メッセージは、シニア層にとって非常に魅力的に映るでしょう。 シニア向けSNSの進化に注目し、今後の展望を見据えた戦略を立てることが、企業の成功につながる鍵となります。