高齢者の人口割合が増加し、少子高齢化が進む中、注目を集めているのがシニアビジネスです。 大手企業だけでなく多くの企業がシニアビジネスへの参入を検討しています。このような背景のなかで、多くの企業が行うシニアビジネスとは一体どのようなものなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、シニアビジネスの市場規模と具体的なシニアにアプローチするための手段について解説していきます。

シニアビジネスとは?ビジネスの事例とアプローチの方法を解説のもくじ

シニア市場の拡大とは?

出典:Freepik シニア市場は急速な拡大を見せている(写真はイメージ)

急速に進む少子高齢化で、高齢者人口の割合が総人口の3割を超えるのが来年2025年、4割を超える日もそう遠くないと報告されています。
※参考:内閣府 第1章高齢者の状況(第1節)
この変化に伴い、現在企業の間で注目を集めているのが、シニアビジネスです。 シニアビジネスの市場は近年着実に成長を遂げており、みずほ銀行のレポート※によると、2025年には市場規模は101.3兆円にまで成長するとされています。
参考:みずほコーポレート銀行調査部

業界別のビジネス規模は以下のように報告されています。

・食料や娯楽、通信等の生活産業の市場規模が51.1兆円
・医療・医薬産業が35兆円
・介護産業が15.2兆円

上記の数字を見てもわかるように、シニアがターゲットに含まれる業界には、多くのビジネスチャンスが眠っています。

 

シニア市場におけるシニアの4分類

シニアマーケティングを行う上で最も重要となるのが、ターゲットとなるシニアを把握することです。 ここでは、シニアの属性を4種類の分類を紹介します。

アクティブシニア

身体的に健康であり、新しい自分の価値観の発見に意欲的なシニアを指します。就労等で経済的に余裕のある点も特徴です。

ディフェンシブシニア

健康上に大きな問題がなく、日常生活に支障はありませんが、消費行動が消極的なシニアを指します。収入は、年金がメインで多くはなく「守り」に比重を置いた思考やライフスタイルである点が特徴です。

ギャップシニア

「自分がやりたいこと」と「自分ができること」の間にギャップを感じているシニアのことを指します。
身体機能の衰えや、経済的な不安定さがそのギャップを生んでおり、やりたいことを諦めてしまいがちな点が特徴です。

ケアシニア

健康上の理由から、日常生活において家族やヘルパー、医療従事者の助けを必要とするシニアを指します。自治体から「要介護者」「要支援者」という認定を受けています。

上記のようにシニアといっても多様なライフスタイルがあります。次項でそれぞれのシニアに対するビジネスのヒントやアプローチの方法を説明します。

シニア属性ごとのアプローチの違いとは?

本項では、シニアビジネスの成功に欠かせない、シニア属性ごとのアプローチの方法について解説します。

アクティブシニア

アクティブシニアはインターネットやスマートフォンを使い、積極的に情報を収集する傾向にあります。また、趣味や自分の好きな事に時間やお金を使うこの層は、共通の趣味を持っている人と繋がりたいと、SNSの利用も好んで行います。アクティブシニアにはWeb広告の訴求効果が見込めると言えるしょう。ただ、Webだけでアプローチするには無理があります。なぜなら、シニアは一度に得られる情報量が若年層と比べて少なくなるからです。
アクティブシニアにアプローチするためのおすすめのメディアはWeb広告 + マス広告(新聞、雑誌、カタログ、テレビ) です。

ディフェンシブシニア

安定を重視しするディフェンシブシニアは、言い換えるとリスクを避ける傾向にあります。そのため情報収集に関しても細かい説明などにもしっかりと目を通します。アクティブシニア同様にネットやスマホの利用率が高いので、Webメディアでの広告効果も期待できます。テレビやラジオの視聴時間も長いため、マスメディア広告も同時に利用することがおすすめです。Web広告 + マス広告(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、カタログ、会員誌)を活用しましょう。

ギャップシニア

ギャップシニアは、収入面・生活面、・健康面への不安が、趣味や仕事に対しての消極的な姿勢に繋がっています。この層へのアプローチに有効なのは、自宅で見られる受動的なものと言え、アナログメディアを中心となります。
具体例としては、マスメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)、チラシ、フリーペーパーなどです。

ケアシニア

要介護、要支援の認定を受けているケアシニアの場合は、商品購入などの際の決済者が別である場合が少なくありません。ケアシニアへのアプローチの方法としては、決済者だけでなく、決済者に進言する立場の医療機関や福祉関連のプロの方々への訴求も効果があります。

そのため、年齢や立場が様々なため、Webやマスメディア、また専門誌などへのメディア戦略を考えて実行しましょう。

 

それぞれのシニアの特徴により、効果的なアプローチの方法が違うことがよくわかりました。

シニア属性ごとのおすすめ商品・サービスジャンルを解説

出典:Freepik シニア層に向けたビジネスでは、シニア層別に的確なアプローチをすることが重要(写真はイメージ)

先に述べた4つの分類、それぞれにおすすめのビジネスヒントを、アプローチの方法とともに見てみましょう。 まずはアクティブシニアとディフェンシブシニアです。

アクティブシニア

アクティブシニアのキーワード、消費傾向、おすすめの具体的なビジネスと効果的なアプローチ方法を見てみましょう。

アクティブシニアの消費傾向に合う商品やサービスを提供し、マッチするメディアを使いアプローチを仕掛けてください

ディフェンシブシニア

ディフェンシブシニアのキーワード、消費傾向、おすすめの具体的なビジネスと効果的なアプローチ方法を見てみましょう。

ディフェンシブシニアはシニアの中でも最もボリュームのある層です。リスクヘッジを取る傾向に訴求する方法を模索する必要があります。

 

次はギャップシニアとケアシニアを見てみましょう。

ギャップシニア


以下はギャップシニアについてです。

ギャップシニアが抱える不安感を軽減したり、負担なく生活が楽になる提案ができるとビジネスの成功に繋がることがわかります。

ケアシニア

ケアシニアは、生活に多くの人が関わってくることから、その人間関係にも注目が必要です。

介護を行う家族や、医療従事者や福祉に携わる人たちに向けて、専門的な商材やサービスにもビジネスのチャンスがあることがわかりました。

 

以上のようにそれぞれの違いがわかると、必要とされる商品やサービス、またアプローチの方法が見えてきます。

シニアビジネスとは?ビジネスの事例とアプローチの方法を解説のまとめ

本記事では、シニアビジネスとは何かをご説明しました。シニアと言っても身体的、経済的状況で全く異なるライフスタイルであることは明白です。そういったシニア市場を細かく分類して把握することにより、自社のビジネスがどの層に訴えかけられるのかが見えてきます。ポイントを追求して的確な広告展開を行うことによって、自社の製品やサービスのアプローチを成功に導くことが可能です。細やかなターゲティングやアプローチ方法の見極めは、自社だけではなかなか精度をあげることが難しい場合があります。その際には、シニアマーケティングにおいて多数の実績を誇る弊社に是非ご相談ください。

シニアマーケティングについてのお問い合わせはこちら