100兆円規模とも言われるシニア向け市場。その中でも興味の対象が幅広く、行動的で消費意欲も高いアクティブシニア層に向けての広告は効果が期待できると多くの企業で注目されています。アクティブシニア層の消費動向を知るとともに、どのような媒体がアクティブシニア広告に適しているかを解説します。

アクティブシニア向けに広告を出すことが効果的な理由


引用元:写真AC

 

シニア層には4つの分類がありますが、その中でもアクティブシニアをターゲットにするのが最も効果的です。

では、なぜアクティブシニア層にアプローチすることが効果的なのか解説します。

アクティブシニアの定義と特徴

アクティブシニアとは年齢や加齢に関係なく、活気に満ち、積極的に様々な活動に取り組むシニアを指す総称です。
具体的にはシニア層は「ケア・シニア」「ギャップ・シニア」「ディフェンシブ・シニア」「アクティブ・シニア」の4つに分類されます。

その中でもアクティブ・シニアには下記のような特徴が見られます。

  • 自立しており、健康的また行動的に活動している。
  • 経済的にも自立しており、仕事や趣味に積極性がある。
  • 柔軟な考え方を持ち、SNSやインターネットなどにも親しんでいる。
  • 自己実現に対する意欲も高く、生活基盤が安定している。

アクティブシニア向けに広告を出すことが効果的な理由

アクティブシニア層は、自分の資産や時間を趣味や自己実現などに積極的に費やしたいと考える傾向が高く、広告ターゲットとして高いポテンシャルを秘めています。
また現在ではシニア全体の約24%を占めていると言われ、総務省のデータによると2030年には「アクティブシニア」が高齢者の約8割を占めるという予測データもあります。そのため、2800万〜3000万人もの人が「アクティブシニア」として市場に大きな影響を持つこととなるでしょう。

参照記事:総務省「(1)変わる高齢者像 -アクティブシニアの出現」

このように、健康や趣味に対して積極的であり、消費活動にも意欲的なため、拡大が見込まれるアクティブシニア層に訴求することが効果的なのです。

アクティブシニア向け広告に適した広告媒体


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アクティブシニア向けの広告メディアをいくつか紹介します。

自社のサービスや商品、またターゲットのペルソナに合わせて使い分けることが可能です。

テレビ・ラジオ

高齢者の情報源としては、やはりテレビが主流です。特に他の年齢層の視聴の少ない日中帯は、高齢者をターゲットとしたCMを効果的に展開できます。視覚的にも聴覚的にも訴求できる大きな広告メディアになります。
また、ラジオも根強い人気のメディアです。特に、長寿番組は番組の色も濃く、聴取者の好みも明確なため、適した広告を展開できます。ラジオの中では、時事系のニュース番組や教育系番組などの視聴が好まれる傾向にあります。

新聞・折込チラシ・フリーペーパー

新聞も、テレビと並び高齢者が情報を得るためのツールとして人気です。新聞の購買率は、高齢者が全世代の中でトップとなっています。新聞には高い信頼度があり、そこに掲載されている商品やサービスも信頼されやすいと言えます。また新聞やチラシ、フリーペーパーなどはテレビの情報と違い、手元に必要な部分だけを残すことが可能です。そのため、掲載から時間が経過してからも広告への問い合わせや注文が入ることも少なくありません。

Web媒体

コロナ禍で多くのアクティブシニアもオンラインで情報収集しており、その後も引き続きオンラインから情報を得ているシニアが多くいます。スマートフォンやタブレットのシニア層への普及も進み、今後ますますWeb媒体でのアクティブシニア向けの広告訴求は期待が持てるでしょう。                               

交通系広告・会員誌

公共交通機関に掲載されている交通広告は利用する人を特定しやすいというメリットがあるため、地域性の高い広告を出稿するのに向いています。例えば、バス内に地元のデイケアや、入浴施設などの高齢者向け広告を出すのも一つの手です。また会員誌も専門性が高いです。
ターゲットを特定しやすく、アクティブシニア層に購読されている誌面に広告出稿することで効果的に広告を展開できます。

以上のように、アクティブシニア広告は、アクティブシニアの興味・関心をしっかり理解し、ペルソナを明確に設定したうえで、適切な広告媒体を選定することが大切です。

アクティブシニア向け広告の注意点

アクティブシニア向けに広告を出す際に、より効果的にアプローチするためにもいくつか注意点があります。

アクティブシニアのいる広告媒体を選定

まずは、アクティブシニアが集まる場所やメディアをしっかりと選定することが大切です。また自社のサービスや商品がそれらのメディアを親和性があるか、どのような方法がアクティブシニアに効果的に訴求するのかを見極める必要があります。
そのためにはペルソナを明確に設定し、どのような生活スタイルを送り、どのような移動手段を使用するのか、家族構成は、など多面的にリサーチと分析を行うことが大切です。

シニア向けに最適な広告デザインを制作

ペルソナ設定が的確であっても、シニアに見やすい、わかりやすい広告デザインを採用しないと訴求効果は薄れるでしょう。特に、加齢による身体的な変化に対応した広告を制作するのが重要です。例えば、加齢による視力の低下に対応し、文字サイズを大きくしたり、行間を広く取るといった工夫をする必要があります。また文字と背景色にも工夫が必要です。情報処理能力にも低下している傾向があるため、情報量や文字の種類(カタカナや英語)などにも工夫して広告をデザインしましょう。

以上の注意点を抑えることによって、アクティブシニア向けに効果的にアプローチすることが可能になります。

まとめ

ここまでで、アクティブシニア市場を狙った広告展開は非常に有効なことや、アクティブシニアの経済行動、またアクティブシニアへの訴求に適した広告媒体について解説しました。
先述した通り、アクティブシニアマーケティングを成功に導くためには、明確なペルソナを設定し、適切な広告媒体を使って広告展開することが大切になってきます。
シニア世代に効果的にアプローチするためには、様々な知識やノウハウが必要です。

しかし、シニアマーケティングに対する情報は少なく、どのようにアプローチしていけばいいのか分からないという人も多いかと思います。
そのような場合は、専門家に一度相談してみることもおすすめです。
多くの過去実績から、最適なアクティブシニア市場への訴求方法が見つかります。
弊社でもシニアマーケティングに関するお問合せを受け付けておりますので、もしシニアマーケティングに関することでお困りのことがあれば、ぜひお問合せください。

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