【担当者必見】アクティブシニアのペルソナ設定の方法とは?

出典:Freepik アクティブシニアは健康的で意欲的(写真はイメージ)

2021年の内閣府の高齢社会白書によると、「健康寿命」は2019年時点で男性が72.68年、女性が75.38年となり大きな延びを見せています。
参照:令和3年内閣府 高齢社会白書 図1-2-2-2 「健康寿命と平均寿命の推移」

「アクティブシニア」とは、一般的に65歳から上記データで報告されている健康寿命の平均値である75歳までの前期高齢者のことを指し、また以下の特徴があります。

  •  健康に大きな不安がない
  •  経済的に自立している
  •  新しい価値観を受け入れることに寛容
  •  趣味や仕事に時間やお金を積極的に費やす

健康面だけでなく、就労意欲が高く経済面でも不安が少ないゆとりのある層ともいえます。

アクティブシニアがターゲティングされる背景とは?

内閣府の調べでは、令和18年(2036年)には我が国の総人口の3割が65歳以上の高齢者となるとされています。また、2030年には高齢者の8割以上をアクティブシニアが占めるという予測もあり、これからも拡大が見込まれるマーケットであることは間違いありません。
参照:総務省「図表2-3-2-1 要介護者の割合の推移」

また、彼らはゆとりある時間とお金を自らに有意義に使いたいという傾向が強い点もターゲティングされる大きな理由となっています。

趣味や仕事に時間とお金を費やし、新しい価値観を積極的に受け入れ、健康意識が高い彼らはマーケットとしても非常に魅力的です。

このように、アクティブシニアに訴求することが効果を期待できることがわかりました。それではアクティブシニアをターゲットに、ペルソナ設定をするメリットや方法を解説します。

ペルソナ設定を行うメリット3

アクティブシニアをターゲットにすることにメリットがあることはわかりましたが、なぜより詳細なペルソナが必要なのでしょうか。ペルソナ設定をしっかりと行うことにより、以下の3つのメリットが得られます。

見込み客への理解を深めることができる

見込み客とは、現時点では商品やサービスを購入・利用していないが、将来的に購入・利用する見込みのある消費者のことです。なぜ見込み客がその商品やサービスを購入・利用に至らないのか、そのためのトリガーが何であるのかは、ペルソナをしっかりと設定し、そのペルソナについて深く掘り下げることにより理解することが可能となります。

ユーザーの視点を持つことができる

ペルソナを設定すると、「この消費者ならどう感じるか、どう考えるか」という心情や行動をユーザーの視点で捉えることが可能になります。商品や販売戦略といった場面でもそのユーザー視点に基づいた判断を下せるようになります。

社内でユーザーイメージを共有できる

商品やサービスを世に提供する際には、社内外の多くの人間が関わることとなります。その時に顧客像についての認識がバラバラでは良い成果を生み出すことは難しいでしょう。
ユーザーイメージにブレが生じないためにも明確なペルソナ設定と、全員での共有が非常に大切です。

このようにペルソナを設定することは大きなメリットに繋がります。それではペルソナを設定するための方法をご説明いたします。

ペルソナ設定の方法を4ステップから解説

出典:Freepik アクティブシニアのペルソナ設定は4ステップで行う(写真はイメージ)


ペルソナを設定するための方法を解説いたします。

ステップ1:仮説を立てる

ペルソナは実在する顧客や消費者についてのイメージや情報をもとに仮説を立てて作り上げていきます。そのためには仮説の根拠となるデータ収集が必要です。

ステップ2:インタビュー・アンケート実施

仮説の根拠となる情報を集めるために、商品やサービスの顧客となりそうなターゲットにインタビューやアンケーを実施します。

ステップ3:根拠を基に行動&要因を把握する

ペルソナに近しい消費者や顧客の回答をもとに、なぜその行動を起こしたのか?何をきっかけに行動を起こしたのか?など心情を深掘りして、理解をさらに深めます。

ステップ4:ストーリーを作る

データから、年齢、職業、年収、家族構成といったペルソナの骨格を作り、そこに色々と肉付けをしていきます。趣味嗜好や家庭環境、価値観などのデータを組み合わせてペルソナのストーリーを作り上げます。ペルソナの候補となる人物のインタビューやアンケートなどの情報を集め、積み重ねることでよりリアルなペルソナができあがります。

 

こうして設定されたペルソナは、プロジェクトメンバー全員で統一されたユーザーイメージを共有することに大変役立ちます。また、このペルソナを、言葉選び、メディア選び、デザイン選定などでマーケティングに大いに生かすことが可能です。

ペルソナ設定の具体例を紹介

前項で紹介したペルソナ設定の方法をもとに、ペルソナの具体例を紹介します。

ステップ1:仮説を立てる

「コロナ禍で増加した家中需要の一つとして、家庭菜園キットは今後も需要があるのではないか?」という仮説を立てます。同時にデジタル上で家庭菜園を通じてコミュニティが形成されるかどうかも合わせて検証したいとします。

ステップ2:インタビュー・アンケート実施

プレゼント配布イベントを開催し、見込み客からの応募やアンケートを受けます。

ステップ3:根拠を基に行動&要因を把握する

応募者の属性の分析、アンケート回答の声や反応を見ます。家庭菜園は引き続きシニアの趣味の一つとして定着し、キットも需要があることがわかりました。

 

また、自身で育てた野菜や果樹、花などの写真をシェアしあうコミュニティに興味がある人が多いことも確認できました。コミュニティでは、野菜や果樹、花を生育している際のトラブルや質問に答える機能があると喜ばれることもわかり、新機能を追加することとなりました。この時に得た家庭菜園キットについてのコメントはPR素材としても活用することができます。

ステップ4:ストーリーを作る

■70歳/女性:
・夫(72歳)と二人暮らし・東京都調布市、一戸建(持ち家)在住
・近所のスーパーでパートタイムとして週3日勤務・年収120万円と年金
・旅行と自然、土いじりが好き・お酒好き・友人多数
・息子(45歳)と娘(42歳)が一人ずつおりそれぞれ都内で家庭を築いている
・自宅で採れた野菜や果物を使った料理を、家族や友人に振る舞うことが最近の楽しみ

上記のようなペルソナが設定できました。彼女の嗜好を想定し、家庭菜園キットにはパーティー料理のレシピを同送することができますし、庭の花を使ったブーケやリース作りのイベントなどの企画も考えられます。また日焼け止め商品を扱う企業との協業イベントも開催を検討できます。

商品やサービスのファンとして、またコミュニティではインフルエンサーとして活躍してもらえそうなペルソナが設定できると、その人物が必要とするサービスや商品の展開が考えられ、事業の拡大に繋がるケースも多くあります。

【担当者必見】アクティブシニアのペルソナ設定の方法とは?のまとめ

本記事では、アクティブシニアマーケティングにおいてペルソナ設定がいかに重要かを解説しました。 多くの企業が参入を試みる中で、自社のサービスや商品を選ばれるものとするために欠かせないペルソナ設定を行うメリット、そしてその方法をみてきました。正しいペルソナを見つけて広告をより効果的に運用してください。また、ペルソナは一度設定して終わりではなく、こまめな見直しが必要です。 マーケティングの要となるペルソナ設定をお考えの際は、シニアマーケティングにおいて多数の実績を誇る弊社に是非ご相談ください。

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