シニアビジネスを展開している企業であれば、アクティブシニアというシニア層の存在を認知しているはず。では、実際にアクティブシニアがどのようなことに興味・関心を抱いているかご存知でしょうか。本記事では、アクティブシニアの興味に関する調査結果や、それをもとにした有効な施策例、シニア層への理解を深めるポイントについて解説します。

アクティブシニアの興味を独自調査。アンケート結果や施策アイデアも紹介のもくじ

アクティブシニアの興味のあるポイント

アクティブシニアの興味とは

出典:写真AC(写真はイメージ)

シニア向けビジネスを成功に導くうえで、アクティブシニアの興味について理解を深めることは不可欠です。

では、その理由はどこにあるのでしょうか。本項では、アクティブシニアの興味・関心を知ることが何故重要なのか解説します。

シニア市場の拡大

みずほコーポレート銀行産業調査部が行った調査では、シニア市場の規模は2025年に100兆円を超えるという予測を出しています。

 

上記のデータが示すように、今後シニア市場、シニアビジネスが企業にとって重要なチャンスとなるのは間違いないでしょう。その意味で、シニア層の中でもさまざまなことに興味を示し、活発に活動するアクティブシニアの興味を理解しておくことは重要です。

 

参考:みずほコーポレート銀行産業調査部

アクティブシニアはシニアマーケティングの重要なターゲット

アクティブシニアはシニア層の分類の中でも最も活動的な特徴を持っています。身体的にも健康で、趣味や学び、友人との交流といったことにも積極的です。

 

アクティブシニアは就労している層も多く、経済的にも余裕をもって生活している場合があります。そのため、アクティブシニアをターゲットとしてシニアマーケティングの戦略を構築し、施策に落とし込んでいくことで、大きな効果を期待することができます。

 

アクティブシニアはさまざまなことに意欲を示すため、シニアマーケティングにおいては重要なターゲットといえます。

アクティブシニアが興味を持つ分野に関する調査結果

本項では、弊社が実施したアクティブシニアを対象とした独自調査アンケート調査の結果から、アクティブシニアの興味に関する実態を紹介します。

①現在、興味があることは何ですか?

アンケート調査結果のグラフ

上記画像はアクティブシニアを対象に、「現在、最も興味があること」に関して行ったアンケート調査結果です。

 

グラフを見てみると、「健康」(61%)でトップとなっていますが、「旅行」(37)、や「買い物」(28%)も上位にランクインしています。

 

アクティブシニアは自身の健康に対して関心を抱いている一方で、旅行や買い物といった生活の中での「楽しみ」にも強い興味を持っていることがデータから分かります。

②前の質問の中から最も興味があることは何ですか?

アンケート調査結果のグラフ

続いて紹介するのは、前項の質問①の中から、最も興味があることについて調査を行ったアンケート結果です。

 

ここでも上位にランクインしているのは「健康」(43%)、「旅行」(16%)、「買い物」(14%)となっており、「映画」(12%)と続いています。

 

上記の調査結果から、アクティブシニア層の健康意識の強さが窺えると同時に、旅行や買い物といった活動意欲の強さも垣間見ることができます。

 ③今後挑戦してみたいことはどのようなことですか?

アクティブシニア層に対し、「今後挑戦してみたいこと」について調査を行った結果、以下のような挑戦したことがありました。

 

  • 昔習っていたピアノ等
  • フランス語検定
  • 自然農法
  • 日本一周
  • 今まで以上にマンガを読む事。
  • ゲームソフト
  • 趣味の野菜作りをもっと上手く作りたい
  • 自由に文章を書いてみたい。
  • 公共交通機関を使っての旅行
  • プログラミング

 

上記の回答を見ると、俳句や川柳といったいわゆる「シニアらしい趣味」ではなく、日本一周や野菜作りなど、アクティブな趣味に対する挑戦意欲が高いことが窺えます。

アクティブシニアを対象とした施策例とは?

本項では、アクティブシニアを対象にしたビジネスの施策例を紹介します。

施策例ホテル会社Aの事例

最初に紹介するのは、ホテル事業を手掛けるA社の事例です。A社はシニア層への認知度向上を目的として、弊社が運営する「らくらくコミュニティ」にタイアップ記事広告を掲出。記事を閲覧したユーザーにアンケート調査を行った結果、A社のホテルを利用したことがないユーザーのうち、82%が「利用意向」、「13%」のユーザーが「次回の旅行で利用したい」との回答を得ています。

 

自社ブランドの認知度を向上させ、シニア層の利用意向度向上、イメージのポジティブな変化をもたらした事例といえます。

施策例健康食品メーカーB社の事例

続いて紹介するのは、健康サプリ商材を手掛けるB社の事例です。

 

B社では健康サプリ商材の訴求を「らくらくコミュニティ」内で実施。具体的には、PUSH通知で商材に関するお知らせを届けつつ、記事広告内で商品紹介とお得訴求を行いました。

 

結果として、約1万のPVを記録し、そのうち10%が指定ページへの遷移を行っています。また指定ページへの遷移を行ったユーザーのうち、カートへの流入を行ったのは17.5%と、高い数値を記録しています。

施策例補聴器メーカーC

最後に紹介するのは、補聴器メーカーC社の事例です。

 

C社ではブランディング施策の一環として、「らくらくコミュニティ」内の公式アカウントを利用し、記事投稿を行いました。記事の中で耳に関する健康情報を提供しつつ、フォロー・コメントでユーザーとの双方向的なコミュニケーションを図りました。

 

結果、アカウントの運用開始半年で約3,000名のフォロワーを獲得し、ブランド認知度は3.5倍、ブランド好意度も5倍とポジティブな効果をあげています。

シニア層に関する理解を深めるコツとは?

シニア層への理解を深めるコツを解説

出典:写真AC(写真はイメージ)

本項では、シニア層に関して理解を深めるコツについて解説します。

ターゲットとなるシニア層を明確にする

シニア層に関して理解を深める前提として、自社商材のターゲットとなるシニア層を明確にしておくことが重要です。

 

たとえば旅行業を手掛けている企業の場合、介護を必要としている「ケアシニア」層よりも、健康で経済力のある「アクティブシニア」層の方がターゲットとしては適しています。

 

このように、自社商材の種類によって、ターゲットとして適しているシニア層がどういった層なのかを明確にしておくことで、分析がしやすくなります。

アンケート調査などのリサーチを行う

ターゲットとなるシニア層の理解を深めるには、対象の意見やニーズを調査する必要があります。その一環として、対象のシニア層に対して、アンケート調査などのリサーチを実施するのは効果的です。

 

調査を行うことで、シニア層への理解度が高まると同時に、自社で持っている認識と実際のシニア層が持っているニーズとのギャップを埋めることにも繋がります。

 

ターゲット理解を深めるためにも、調査の実施は積極的に行いましょう。

施策の効果測定を行う

施策の実施前だけでなく、実施中、実施後に効果測定を行うことで、ターゲットのシニア層に対する理解を深めることに繋がります。

 

実施した施策の効果がどの程度あったのか、効果測定を実施することにより、施策の改善案を出しやすくなるでしょう。

 

施策を通じてPDCAサイクルを回すことにより、シニア層への理解を深め、より的確な施策展開が実現します。

 

ターゲット層を明確にしたうえでリサーチを行い、そのうえで施策の効果を分析することで、自社のターゲットとなるシニア層への理解を深めることができます。

アクティブシニアの興味を独自調査。アンケート結果や施策アイデアも紹介のまとめ

本記事では、アクティブシニアの興味を理解する重要性や弊社が実施したアンケート調査結果、有効な施策例やシニア層への理解を深めるコツについて紹介しました。シニアビジネスにおける重要なターゲットとなるアクティブシニアの興味関心について理解を深めることで、ビジネスの成功に繋がります。